今月読んだ本リストと、簡単な感想をば。今月読んだのは27冊でした。「一日一冊」にはあと1冊足りない。
『赤朽葉家の伝説』は、読了後直後に感想記事を書いてしまったぐらいはまりました。ちゃんと発売日直後に読んでいくのが正しいんだけど、積読の多さに思わずあとまわしにしてしまうんだよなあ。『僕僕先生』は感想書かなかったけど、『後宮小説』+『封神演義』+「戯言シリーズ」っぽい読後感がおもしろかったです。
先月読んだ『ビギナーズ・クラシックス 平家物語』のせいか、平家物語周辺の研究書を4冊も読んでしまいました。『義経の東アジア』は発売当初にウィッシュリストに放り込んだまま放置してたんですが、読んでみたらかなりはまりました。語り口が非常に軽く読みやすい。義経を歴史に名が残る有名人にしてくれたのは、采石磯の宋軍総帥だった虞允文だったということになる
という文章を見て、「な、なんだってー?!」な気分にさせられてしまいました。著者の本業は陽明学史だとかで、義経伝説の儒学的見方なんかもあります。
読みやすさの面からは『義経の東アジア』に劣りますが、『義経の登場』も興味深い内容が多かったです。義経本人はあまり出てこないのですが、その周辺人物、特に母親である常盤御前がらみの話が中心。保元の乱で義朝が為義と袂を分ってしまったのは、常盤御前との関連で九条院近侍の後白河天皇方と親しくなったといった説も載ってます。問題は、女系とか相婿とか嫁家といったことで、家系図がぐっちゃんぐっちゃんになってしまう(そして読み手も混乱する)ことかな。公家は蜘蛛の巣とはよく言ったものです。
『平家後抄』は、「壇ノ浦は殲滅戦ではなく、六代の死で平家が断絶したのでもない。平家の女たちによって血脈は受け継がれているのだ」というのが主題。承久の乱自体、単に公家への政権復古というのではなく、後鳥羽上皇の周りの人物が親平家に囲まれていたことも重要だとの指摘。それはともかく、知恩院の事実上の開祖である源智が平師盛(清盛の長男重盛の五男)の子だとはこの本ではじめて知りました。また、対馬の宗氏の「平知盛末裔説」は意外と信憑性が高いとか。難点をいうなら、「平時政」(北条時政)といった表記がなされていて、慣れないとつらいということかな。
来月も平家物語関連書をまだまだ読みそうな気配。それよりライトノベルの積読消化をなんとかせねば。
ライトノベルは3冊のみ。積読がたまりすぎてます。なんとかせねば。
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教養新書も2冊のみ。
歴史関係は5冊。
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コンピュータ書(できる100ワザシリーズ)を3冊。
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