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読んだ本: 2007年1月 Archive

2007年1月に読んだ本

ひさしぶりに読了報告です。正直言ってレビュー書くのが面倒になったからとゆー。

で、レビュー書く気になったものをピックアップして、それ以外はあとで列挙します。 

ゆらゆらと揺れる海の彼方 7 (7)

まずは『ゆらゆらと揺れる海の彼方 7』。予告が出たとき、「うわあ、過去編。しかも英雄皇帝シグルドがメインかよ。どんなシグルドマンセーがくるんだ」とガクガクブルブルしてしまったんですが、その心配は無用でした。

主人公はシグルドの幼馴染のギュンター。リーダー的素質の持ち主で、シグルドはどちらかといえばその参謀的位置づけだったわけですが、それがどうやって現在の状態になったのかに興味が尽きません。

最初のシュニッツラーのぐだぐだ長語りさえなければ最高だったんですけどね。

あとがきに変えての番外編も面白かった。こういう感じのショートストーリーの短編集が読みたいなあ。

貝と羊の中国人

貝と羊の中国人』はもっと早く読めばよかったと悔やんでします。いい中国文化論です。

「貝」が象徴する殷、すなわち商人の文化と、「羊」が象徴する周、すなわち官吏の文化。これが現在の中国まで糾える縄のごとく繰り返されていくと看破しています。

中華人民共和国の建国まで中国の政治の中枢が士大夫階級のままで、易姓革命は単に頭を挿げ替えるようなものだったというのは、この本に書かれるまで気がつきませんでした。

抗日60周年記念で反日番組を流している同じTV局が日本のアニメやドラマを流している。これこそが「貝と羊」なのだとの指摘は興味深かったです。それだけでなくてニーハオトイレの話のような日中間の文化摩擦の原因なんて話も面白かったです。あと「支那」って言うと中国が怒るのがよくわからないのなら、中国人や韓国人が日本のことを「ジパング」と呼んだらどう思うのか、というのを考えてみたらどうかという指摘はなるほどと思ってしまいました。

トワイライト〈3〉闇の吸血鬼一族

Twilight』の翻訳。三分冊の三巻目がやっと読めました。それにしても三分冊にした弊害が出ちゃってますね。一巻目はなんだか盛り上がりに欠け、二巻目は徐々に盛り上がっていき、三巻目はハラハラドキドキのし通し。

母親の再婚で、父親のいるシアトル近郊に引っ越した少女ベラが転校先で出会った少年エドワードとその一家はヴァンパイアだった! という内容のラブストーリー。続編『New Moon』の翻訳(やっぱり三分冊)も出たので楽しみ。

でもどうして三分冊にしたんだろう。分厚くなってしまうからだというのはわかるんですが、正直一巻でやめてしまう人は出てしまいそうです。

 

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スパイマスター静御前

ふと思い立って『ビギナーズ・クラシックス 平家物語』を読みました。見所・山場を古文と現代文、そして解説がなされていて、そうでないところはあらすじ、という形式になってます。

平家物語は古文の教科書にあった、冒頭の「祇園精舎の鐘の声(略)」と、「橋合戦」、「宇治川」の先陣争い、あとは有名シーンの「入道逝去」や「敦盛最後」「那須与一」「先帝御入水」ぐらいなもので、あらすじですら知らない話があるものだと思い知らされました。で、あらすじしかない部分に興味を持ってしまい、「現代語訳を入手したほうがよさそうだなあ」なんて思わせる憎い設計。

で、中でも驚いたのが「土佐坊斬られ」のあたり。なんと静御前が義経に騒乱の気配を伝えたり、清盛が使っていた禿を利用したりと、なんだかスパイマスターのような役回り。悲劇のヒロインというイメージが全然ありません。

白拍子という芸能人であるゆえに権力者と近づく機会が多く、スパイ的役回りを行いがちだったんだろうとは思います。それにしてもこのシーンの静は参謀っぽくてかっこいいです。

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